双葉に咲いた、ニセモノ双子。

物語では、「昔々」と語っていた。

神楽は、どれほどの時間を生きていたのだろうか。

影の中から外を見ることはできたのかもしれない。

だけど、少年に怯えて外に出ることのない生活は、人を狂わせるには十分すぎる。



「君たちは、きっかけだよっ! あたしが外に出る理由! ただ外に出て無駄死にするより、理由があった方が勇気も出るからねっ!」

「……まぁ、神楽がいいならそれでいいわ」



心乃華は少し呆れたように、だけど納得したように頷いた。

わたしも、復讐のお手伝いをしてくれるなら、なんでもいいと思う。



「……あ、誰か来たよー!」

「ほんとだ! あれは……黒瀬さん! あと小鳥遊さんも!」

「おーいっ、こっちですよー!」



すぐに表情を切り替えて、大きく人影に手を振る。

黒瀬と小鳥遊がこちらに向かってきている間に、わたしは神楽の手にすばやく氷で手錠を作る。

いちおう、犯人を捕まえたということにしているから。