転生者公爵令嬢は王太子相手に商売で無双する。王太子妃なんかお断りイケメン執事の方が好みです

次の日の昼下がり、ジュリエッタとトスは馬車で王宮まで行った。

ほんの3日前に夜会に来たばかりなのだが、昼間の王宮は夜とまた雰囲気が違う。

その威風堂々とした佇まいにはいつも足がすくみそうになる。

王太子殿下から話が通っているのだろう、門も何事もなく通れて馬車止まりまでスムーズに行く事が出来た。

2人は王太子殿下の謁見の間に通された。

すぐに王太子殿下が部屋に入ってきたが、トスを見てちょっと顔をしかめた

「ジュリエッタが一人で来てくれると思ったよ。大切な話があるんだ」

「お嬢様と殿下を二人にはさせられません。奥様にもそう言いつけられていますので、申し訳ありませんがご了承ください」

トスは頭を下げて、ジュリエッタの後ろに控えた。

「そうか、では仕方がないな。実は今日はジュリエッタに婚約の申し込みをしたいと思ってきてもらったのだ。陛下はあと5年したら代替わりをしたいと言っているので、僕に早急に婚約者を決めろと言いだしたのだ」

「まあ、それはとても光栄な事なのですが、実は父が亡くなる前にトスとの婚姻を願っていたようで、母にも勧められてつい半年ほど前にトスと婚約しましたの。ですから殿下のお申し入れにはお応えできかねます」

昨日決まったと言うよりも半年前から婚約していたと言ったほうが良いだろうと言う母の入れ知恵だ。

「ジュリエッタはそれでいいのか?僕と婚姻すれば末はこの国の王妃となるのだぞ」

「申し訳ございません。実は卒業したら結婚式を挙げる予定なのです。それでその時にトスにメロウ公爵を継いでもらう事が決まっています。これからも二人で力を合わせてメロウ公爵家とメロウ商会を盛り立てていくつもりです」

「ジュリエッタならこの国を盛り立てていく事も不可能ではないだろう。シュバイツァー王国を僕と一緒に盛り立てて行ってはくれないか?僕が国王になったら国の制度も色々見直ししたいと思っているのだ。ぜひジュリエッタの力を貸してもらいたい」

「私は殿下のお妃にはなれませんが、ビジネスパートナーにはなれますわ。メロウ公爵家として殿下のビジネスをお支えいたします」

「ビジネスパートナーとは?」

「王太子殿下とメロウ公爵家と共同で事業を起こすのですわ。国をまたぐそれこそ外国にも進出する壮大な事業ですのよ。お話聞いてもらえますか?」