転生者公爵令嬢は王太子相手に商売で無双する。王太子妃なんかお断りイケメン執事の方が好みです

今度は母が目を丸くしてびっくりしている。

「チョ、チョ、ちょっと待って、じゃあって何。その先をちゃんと話してくれないとわからないじゃない」

母はジュリエッタを引き留めて、もう一度ソファーに座らせた。

「で? ジュリエッタはどうしたいの?結婚したいの?その前にトスの気持ちは?って言わなくても大体わかるわよね。トスが貴方を見る目は恋する男の目よ。ジュリエッタもやっと気づいたのね」

「トスも私の事想っていてくれているでしょうか?そうだと思う時もあるしそうじゃなくて公爵家の娘と執事という関係に徹している時もあって、よくわからないのです」

「そうなの。トスに聞いてみれば?トスからは言い出せないわよ。それこそお嬢様と執事なのだもの」

「だから、お母様から婚姻の打診をしてもらえませんか?命令ではなく聞いてみる感じで、私からなんて言い出せません。でもこの頃王太子殿下のアプローチがすごくてそのうち婚約の打診が王家から来そうで、王命なら断ることができないですよね。でもすでに婚約者がいるなら断れます。絶対に殿下と結婚したくないです。ただ王家はメロウ公爵家を取り込みたいだけなのです。父上がなくなってマイケル叔父様が公爵の今きっと叔父様は王家の言いなりになってしまいます。メロウ商会も囲い込まれてしまいます。そんなことは絶対に嫌です」

「王家の婚約打診を断る為にトスと婚約したいの?」

「いいえ、違います。もう少し時間をかけてトスを振り向かせるつもりだったのです。でもそんな余裕がなくなってきたようで…心配なのです」

「そう言う事なのね。わかったわ。明日の朝一番でトスと話してみるわね。大丈夫よ。きっとトスは喜んで受けてくれるわ」

「ありがとう。お母様よろしくお願いします」

ジュリエッタは自分の部屋に帰りベッドに入ったが、安心したのとトスがどのように返事をするのかが気になって、まんじりともせずに朝を迎えた。

ジュリエッタはあと2週間で誕生日を迎え19歳になる多分王太子殿下もそれを待っているように思うのだ。

殿下は一昨年学院を卒業された。

ジュリエッタより1歳年上なのだが、ジュリエッタが1年休学したのでジュリエッタは今年卒業を迎える。

学院に通いながらも、メロウレストランや、カフェのオープンに忙しかったこの1年王太子殿下との接触も少なくなってほっとしていたのだ。

だが卒業が近くなったこの頃ジュリエッタが出向く先々での遭遇がまた多くなってきたのだ。

学院にもたまに顔を出してジュリエッタに二人だけのランチを誘ってきたり、ジュリエッタがメロウカフェに行くと現れたりするのだ。

学院以外の場所では大抵トスが一緒なのだけれど、なかなかやり過ごせない。

それに殿下とジュリエッタの婚約の噂が出るようになり、ジュリエッタは気が気でないこの頃なのだ。