授業後中庭のベンチに座っているとユーミリアがバタール伯爵令嬢のシンシアを連れてやってきた。
ジュリエッタは立ち上がって気安く
「こんにちは、バタール伯爵令嬢のシンシア様ですね。初めましてメロウ公爵家の長女のジュリエッタですわ。何か私にお話があるとユーミリアから伺いました。お話って何でしょうか?」
「早々にお時間を設けて頂いてありがたいですわ。実は私とそちらで執事をなさっているトーマスセントレアーナ・ボンちょっと長いお名前なので、トーマス様と呼ばせてもらっていますの。家族の間ではトーマスと呼んでいますのでトーマス様と呼びますわね」
ジュリエッタ達はトスと呼んでいるが家族ではトーマスなのね。でもまるでご自分も家族の一員のような言い方だわねと、ジュリエッタは腑に落ちない思いだった。
「シンシア様とトス、あらごめんなさい私達の間ではトスと呼んでいるの。そのトスと何か関係があるのですか?まるで家族のような言い方をされていますが… 遠い親戚か何かでしょうか?」
「まあ、ジュリエッタ様は何もご存じないようですわね。実は私達つまり私とトーマス様には縁談があって、私はすぐにでも婚約したいと思っているのですが、先日お食事会をしたときにトーマス様が、すぐにはメロウ家を辞めることができないと困っていらしたので、私が直接ジュリエッタ様にお願いしようと思いまして、ユーミリア様にご紹介をお願いしたのですわ」
「まあ、そうなのですか?2週間ほど前にトスがボン伯爵家に帰ったのは知っているのですけど、トスは大した話ではなかったからと言ってその夜に日帰りしてきたのです。私はトスから縁談の話があったとも何とも聞いてはいなくて今ちょっと混乱していますわ」
ジュリエッタは本当に困惑していた。トスが結婚するなどという話は寝耳に水だ。何処まで信じていい物やらわからない。
何となく怪しげな雰囲気のシンシア嬢にトスを取られてたまるかというどす黒い気持ちがお腹の底の方から浮上する。
ああ私ってやっぱり腹黒令嬢なのねと関係ない事で納得するジュリエッタ。
「なら、今もう知っていらっしゃるわけですからすぐにもトーマス様を解放していただけますわね。安心しましたわ。お父様に言ってすぐに婚約の手続きをお願いしなくてはいけませんので、これで失礼いたしますわ」
そう言って飛ぶように帰っていった。
“なんじゃありゃあ!”言いたいことだけ言って人の話も聞かずに風のように去っていったシンシアの行動には、呆れるばかりだった。
ユーミリアも目を真ん丸にしていた。二人で思わず顔を見合わせた。
ジュリエッタは立ち上がって気安く
「こんにちは、バタール伯爵令嬢のシンシア様ですね。初めましてメロウ公爵家の長女のジュリエッタですわ。何か私にお話があるとユーミリアから伺いました。お話って何でしょうか?」
「早々にお時間を設けて頂いてありがたいですわ。実は私とそちらで執事をなさっているトーマスセントレアーナ・ボンちょっと長いお名前なので、トーマス様と呼ばせてもらっていますの。家族の間ではトーマスと呼んでいますのでトーマス様と呼びますわね」
ジュリエッタ達はトスと呼んでいるが家族ではトーマスなのね。でもまるでご自分も家族の一員のような言い方だわねと、ジュリエッタは腑に落ちない思いだった。
「シンシア様とトス、あらごめんなさい私達の間ではトスと呼んでいるの。そのトスと何か関係があるのですか?まるで家族のような言い方をされていますが… 遠い親戚か何かでしょうか?」
「まあ、ジュリエッタ様は何もご存じないようですわね。実は私達つまり私とトーマス様には縁談があって、私はすぐにでも婚約したいと思っているのですが、先日お食事会をしたときにトーマス様が、すぐにはメロウ家を辞めることができないと困っていらしたので、私が直接ジュリエッタ様にお願いしようと思いまして、ユーミリア様にご紹介をお願いしたのですわ」
「まあ、そうなのですか?2週間ほど前にトスがボン伯爵家に帰ったのは知っているのですけど、トスは大した話ではなかったからと言ってその夜に日帰りしてきたのです。私はトスから縁談の話があったとも何とも聞いてはいなくて今ちょっと混乱していますわ」
ジュリエッタは本当に困惑していた。トスが結婚するなどという話は寝耳に水だ。何処まで信じていい物やらわからない。
何となく怪しげな雰囲気のシンシア嬢にトスを取られてたまるかというどす黒い気持ちがお腹の底の方から浮上する。
ああ私ってやっぱり腹黒令嬢なのねと関係ない事で納得するジュリエッタ。
「なら、今もう知っていらっしゃるわけですからすぐにもトーマス様を解放していただけますわね。安心しましたわ。お父様に言ってすぐに婚約の手続きをお願いしなくてはいけませんので、これで失礼いたしますわ」
そう言って飛ぶように帰っていった。
“なんじゃありゃあ!”言いたいことだけ言って人の話も聞かずに風のように去っていったシンシアの行動には、呆れるばかりだった。
ユーミリアも目を真ん丸にしていた。二人で思わず顔を見合わせた。



