定年で退いた財務員や税務院の事務官達は、そろばん教室を開いて第二の人生を子供達や事務官の卵たちにそろばんを教える道を選んだものが多くいた。
その頃でもそろばんはメロウ商会の単独の取り扱いになっていた。
そろばんが世に出た1年後には隣国のギャラリア共和国がそろばんの権利を買いたいと言ってきた。
他国にはそろばんを売るよりも権利を売る方がいいだろうと言う話を、ジュリエッタとトスとヤングマンは決めていたのだ。
何ケ国分のそろばんまでは製造できない。
それなら作り方を教えて各国で自力で生産してもらった方がいいと言う判断を3人でしたのだった。
ヤングマンは法外な金額を要求したにも関わらず隣国は二つ返事で買い求めてくれた。
その際にもジュリエッタがギャラリア共和国まで行って50人を相手に使い方や仕組みを教えることになった。
ジュリエッタは学院に復学していたので、学院の長期休みに合わせての渡航となる予定だった。
ただ掛け算割り算を教えるのはその時点では無理だと言ったので1年後にまた隣国に行くと言う契約になった。
渡航費宿泊費は隣国持ちだ。トスが心配したのでトスと護衛が4人もついた。トスがいればトスも教えることができる。
理解の追い付かない人にはトスに別に指導してもらえれば、何とかなるだろう。
そこに王家からの待ったが入った。ジュリエッタが攫われたら、それだけでシュバイツァー王国の損失だと言って王太子殿下が渡航の許可をなかなかおろしてくれず、外交問題として話し合われての渡航となった。
その上王太子殿下も同行するとなって隣国は大慌てで、宿泊場所を王城内に設けて王城の大広間で教えることになったのだ。
トスはなぜ王太子殿下まで一緒に行くのか訳が分からないと行くまで機嫌が悪かったが、ジュリエッタが、
「トスがいれば護衛もいらないのに、なぜ王太子殿下も行く事になりその護衛に10人もつくのか意味が分からないわ。それに外交官も行くそうよ。これはもう国の外交の手段にされてるわよね。鬱陶しいたらありゃしない」
と言って不満を口にすると嬉しそうに“そうですね“と言って、機嫌は元に戻った。
トス相手だとつい気が緩んで言葉使いが・・・になる。
王太子殿下は自分の容姿に自信があるのだろう。自分が同行すると言うと当然ジュリエッタが喜ぶものだと思っていたのが見え見えだった。
行きの船の上から隣国にいる間もジュリエッタをエスコートしようと躍起になっていたのだが、ジュリエッタは素早くトスの腕にしがみついて、なるべく王太子殿下のアポローチを躱した。
殿下は隣国では外交の話もまとめなければならないようで同行した外務大臣ともども会議が多く歓迎の夜会だけは逃れられなかったが、お別れの夜会は体調不良として欠席し帰りの船の中でもほとんど船室で過ごしていた。
行きの船上では亡き父を想い川に花束を投げ入れた。
隣国との間には向こうも見えないほど大きな川が横たわっているのだ。そこを船が航行する川は南まで下り海に出て多くの国と繋がるようになったのだ。
その頃でもそろばんはメロウ商会の単独の取り扱いになっていた。
そろばんが世に出た1年後には隣国のギャラリア共和国がそろばんの権利を買いたいと言ってきた。
他国にはそろばんを売るよりも権利を売る方がいいだろうと言う話を、ジュリエッタとトスとヤングマンは決めていたのだ。
何ケ国分のそろばんまでは製造できない。
それなら作り方を教えて各国で自力で生産してもらった方がいいと言う判断を3人でしたのだった。
ヤングマンは法外な金額を要求したにも関わらず隣国は二つ返事で買い求めてくれた。
その際にもジュリエッタがギャラリア共和国まで行って50人を相手に使い方や仕組みを教えることになった。
ジュリエッタは学院に復学していたので、学院の長期休みに合わせての渡航となる予定だった。
ただ掛け算割り算を教えるのはその時点では無理だと言ったので1年後にまた隣国に行くと言う契約になった。
渡航費宿泊費は隣国持ちだ。トスが心配したのでトスと護衛が4人もついた。トスがいればトスも教えることができる。
理解の追い付かない人にはトスに別に指導してもらえれば、何とかなるだろう。
そこに王家からの待ったが入った。ジュリエッタが攫われたら、それだけでシュバイツァー王国の損失だと言って王太子殿下が渡航の許可をなかなかおろしてくれず、外交問題として話し合われての渡航となった。
その上王太子殿下も同行するとなって隣国は大慌てで、宿泊場所を王城内に設けて王城の大広間で教えることになったのだ。
トスはなぜ王太子殿下まで一緒に行くのか訳が分からないと行くまで機嫌が悪かったが、ジュリエッタが、
「トスがいれば護衛もいらないのに、なぜ王太子殿下も行く事になりその護衛に10人もつくのか意味が分からないわ。それに外交官も行くそうよ。これはもう国の外交の手段にされてるわよね。鬱陶しいたらありゃしない」
と言って不満を口にすると嬉しそうに“そうですね“と言って、機嫌は元に戻った。
トス相手だとつい気が緩んで言葉使いが・・・になる。
王太子殿下は自分の容姿に自信があるのだろう。自分が同行すると言うと当然ジュリエッタが喜ぶものだと思っていたのが見え見えだった。
行きの船の上から隣国にいる間もジュリエッタをエスコートしようと躍起になっていたのだが、ジュリエッタは素早くトスの腕にしがみついて、なるべく王太子殿下のアポローチを躱した。
殿下は隣国では外交の話もまとめなければならないようで同行した外務大臣ともども会議が多く歓迎の夜会だけは逃れられなかったが、お別れの夜会は体調不良として欠席し帰りの船の中でもほとんど船室で過ごしていた。
行きの船上では亡き父を想い川に花束を投げ入れた。
隣国との間には向こうも見えないほど大きな川が横たわっているのだ。そこを船が航行する川は南まで下り海に出て多くの国と繋がるようになったのだ。



