転生者公爵令嬢は王太子相手に商売で無双する。王太子妃なんかお断りイケメン執事の方が好みです

ジュリエッタは領地から王都に戻った後はそろばんの発売に全力を傾けた。

まず最初にトスとヤングマンがそろばんの魅力に取りつかれた。

これがあればその使い方さえ分かれば足し算引き算掛け算割り算が簡単にできてしまうのだ。

ヤングマンは泣いて喜んだ。毎日毎週毎月の帳簿の計算がとても簡単になったのだ。

メロウ商会の売上げが上がり、扱う商品も爆発的に増えたので経理の方はもう一人雇ったようだが、それでもヤングマンの労力は大変なものだったようだ。

その上ジュリエッタは複式簿記を採用し、それ用の帳面までヤングマンに作るように指示した。

そして付け方を教えたのだ。

これによってお金の出入りだけでなく資産や負債の原因などの財政・損益まで可視化できるのだ。

ヤングマンやトスは目からうろこだと言って唸っていた。

使ったお金も項目で10~15位に分けて支払った相手も記入しておけば、いつ、どこに、どれだけ払ったか、また去年は一月前はどうだったかも、帳面を見れば一目でわかる。

毎月の支出もどの項目にお金が流れているかもしっかりと把握できる。

前世では当たり前の事だったのだが、今世では目を見張る発明だと二人が手放しで喜ぶのも頷ける。

そろばんと複式簿記の両方を特許申請した。

特許局が理解に時間を要したのでちょっと時間はかかったが、画期的なものとして特許権を取る事ができた。

そしてまず二人に使い方を指導してそろばんを広げていくにあたりどこから攻めるかを考えた。

商人と王宮の事務官特に財務院や税務院などの数字を扱う所がいいだろうという事になった。

商人の方は当然ヤングマンが担当することになった。

王宮の方は事務次官に友人がいると言うトスに、まずその人に話をしてもらう事になった。

そして王宮の事務官などに広めてもらおうと言う事になったのだが、そんな事は杞憂だった。

たった一人の事務官にトスがそろばんを提供したらあっという間にそろばんの話が広がっていったのだ。