転生者公爵令嬢は王太子相手に商売で無双する。王太子妃なんかお断りイケメン執事の方が好みです

領地に3カ月ほどいたジュリエッタとトスは王都の屋敷に帰って来て、メロウ商会とも連携して税制の改正に伴う追徴金をそろえることができたのが、その3か月後だった。

その間そろばんの開発にもジュリエッタは奮闘していた。

そして公爵が亡くなってから1年がたってジュリエッタは学院に復学したのだが、そんなある日トスの実家のボン伯爵家からトスに実家に帰って来るようにという手紙が届いた。

トスはこの3年実家にも帰ったことがなく実家から便りもなかったので、急な事にびっくりしていたが、無視する訳にもいかず取りあえず1週間の休暇を与えた。

トスはそんなにも長い休みはいらないと言ったが、この1年余りメロウ家の財政立て直しに奔走するジュリエッタを支えるために休みを1日も取っていなかった。

だからジュリエッタはこの機会にゆっくりしてくるといいと言ったのだが、トスはいやいやながら了承して実家のボン伯爵家に帰っていった。

トスはボン伯爵家の三男で親には早くから自分で生計を立てられるようにしろと言われていた。

頭は悪くなかったので王宮次官か騎士になるのがいいだろうと思っていた。

取りあえず学院に居る間は成績を学年5位以下には落とさないように努力した。

そして高等科に進学した時に迷ったが騎士科を選択したのだ。

まだ自分では自分の将来を決めかねていたのだが、体を動かすことも苦ではなかったしどちらにでも行ける選択の幅は広い方がいいだろうと思ったのだ。

騎士科では選択として事務官として必要とされる授業を選択することができた。商学コースの基礎学科の授業を受けることが可能なのだ。

騎士となっても嫡男なら領地経営は免れない。そのための事務仕事の知識や領地経営の知識も学べるのだ。

でも事務官を目指したり自分で商会を立ち上げたいなどの希望のある人は商学コースになるのだが、そこには騎士訓練はない。

だからトスは騎士コースに進みながらも、事務知識も取得していったのだ。

そして卒業を前にして騎士団の試験を受けるか迷っていた時にメロウ前公爵から執事の誘いが来た。

トスは迷うことなく執事の職に就く事を選んだ。

メロウ前伯爵の人柄にも惹かれたと言うのもある。

侯爵は少しも偉ぶらず今の執事が年老いてもう業務は無理だと言ってきたので、新しく執事を探していたそうなのだ。

先代からの執事だそうで無理もないと言って笑っていた。

その優し気な笑顔に惹かれたのだ。トスは”やらせてください“と言って頭を下げた。