「え――」
視界が、ふさがれる。
温かい手のひらが、そっと――けれど確かに、雫の目を覆った。
「へ……!?」
思わず、素っ頓狂で間の抜けた声が漏れる。
状況が飲み込めない。
急に真っ暗になった世界に、心臓がどくんと跳ねた。
「る、ルカ……!? え、なに……?」
声が上ずり、反射的に体がこわばる。
けれど――
次の瞬間、雫の身体がふわりと支えられた。
目を覆う手とは反対側の腕が、しっかりと雫の体を支えている。
転ばないように支えるような、守るような力加減。
「大丈夫だ。動くな」
低く、落ち着いた声。
耳元ではなく、すぐ近くから聞こえる。
それだけで、不思議と怖さが和らいだ。



