木々の間を抜け、踏み慣らされていない道を進む。
落ち葉を踏む音が、やけに大きく響く。
雫はただ、ルカの隣を歩いているだけだった。
どこに向かっているのかも。
どんな道なのかも。
何も分からないまま。
それが、なぜか怖くなかった。
むしろ――胸の奥が、少しだけ弾んでいた。
やがて、好奇心が限界を超える。
「……ねぇ、ルカ」
小さく声をかける。
「どこに向かってるの?」
足を止めることなく、隣を歩くルカに尋ねると、彼は一瞬だけ視線を
こちらに向けた。
赤い瞳が、月明かりを映して揺れる。
それから――
ふっと、表情を緩めた。



