そして、ある日の夜。
雫はルカに手を引かれ、家の外へと連れ出されていた。
夜の森。
闇に沈んだ木々の間を、僅かな月明かりが淡く照らしている。
ルカが雫を夜の森に連れ出すのは――とても、珍しいことだった。
いつもなら、「危ねぇから」と一言で終わる。
それなのに今日は、珍しく――
「……ちょっと、出ねえか?」
そう言って、ルカの方から誘ってきたのだ。
雫は少し不思議な気持ちのまま、隣を歩くルカの横顔を、
そっと盗み見る。
月の光を受けたその横顔は、やっぱり綺麗だった。
怖いくらいに整った輪郭。
夜に溶けるような、淡い色の髪。
けれど雫が一番好きなのは――
その表情がふっと緩む瞬間だった。
無防備にふにゃっと笑う。
まるで、普通の男の子みたいな顔。
(……好きだなぁ)
胸の奥で、小さく呟く。
雫はルカに手を引かれ、家の外へと連れ出されていた。
夜の森。
闇に沈んだ木々の間を、僅かな月明かりが淡く照らしている。
ルカが雫を夜の森に連れ出すのは――とても、珍しいことだった。
いつもなら、「危ねぇから」と一言で終わる。
それなのに今日は、珍しく――
「……ちょっと、出ねえか?」
そう言って、ルカの方から誘ってきたのだ。
雫は少し不思議な気持ちのまま、隣を歩くルカの横顔を、
そっと盗み見る。
月の光を受けたその横顔は、やっぱり綺麗だった。
怖いくらいに整った輪郭。
夜に溶けるような、淡い色の髪。
けれど雫が一番好きなのは――
その表情がふっと緩む瞬間だった。
無防備にふにゃっと笑う。
まるで、普通の男の子みたいな顔。
(……好きだなぁ)
胸の奥で、小さく呟く。



