* * * それから、数日が経った。 朝と夜の境目が、少しずつ曖昧になっていく。 雫は、気づけばこの家で目を覚まし眠ることに、違和感を覚えなくなっていた。 最初は、どこに座ればいいのかも分からなくて。 物音を立てるたびに、びくりと肩を跳ねさせていたのに。 今では―― 「雫、そっちじゃねぇ。水こぼれる」 「あ、ごめん……!」 そんなやりとりをしながら、二人で食事をする。 食べ終われば、自然と片付けをして。 ルカが食器を運び、雫が水を流す。 どちらが先、ということもなく、ただ並んで。