その瞬間だった。
雫は、気づけば――
そっと、ルカの頭に手を伸ばしていた。
「ん………」
ルカが小さく声を漏らす。
雫自身も、驚いていた。
どうしてこんなことをしているのか、理由は分からない。
ただ――
ルカが少し、子犬のように思えてしまったからなのか。
それとも、サラサラとした銀色の髪に、単純に興味を惹かれたのか。
指先が、髪に触れる。
引っかかることのない、なめらかな感触。
ふわふわしていて、柔らかくて――思っていた以上に心地いい。
回復して安心した顔が、どこか無防備で。
それが、妙に可愛く見えてしまった。



