プラチナカラーの髪がさらりと揺れる。
柔らかい髪が、雫の頬に触れた。
少しだけくすぐったい。
それなのに、なぜか――嫌じゃなかった。
雫は動かなかった。
逃げもしないし、引き離そうともしない。
そっと、肩に感じる重みを受け止める。
……こうして間近で見ても。
こうして、触れていても。
どうしても、雫には思えなかった。
こうやってぬくもりを求めて身を寄せてくる男の子が、
人々から恐れられる、「人殺しの怪物」だなんて。
苦しそうなのにそれでも必死に耐えて、誰も傷つけないように生きて、
それでも弱って、こうして縋ってくる存在が。



