反射的に体がびくりと強張った。
突然の重み。
近すぎる距離。
肩に伝わる、はっきりとした体温。
けれど。
雫の視界に入ったのは、力が抜け切った、穏やかなルカの横顔だった。
眉間に寄っていた緊張はほどけ、赤い瞳は半分伏せられている。
まるで、ようやく安心できる場所を見つけたみたいに。
その表情を見た瞬間、雫の中で、驚きはすっと溶けていった。
「……」
ふっと、自然に微笑みが浮かぶ。
本当に居心地がいいのだろう。
ルカは完全に力を抜き、雫の方へと体重を預けてくる。
「……あったけぇ……」
小さく掠れた声。
独り言みたいに零れ落ちたその言葉に、胸の奥がきゅっと鳴った。



