「……」
沈黙が、肯定になってしまう。
雫は、それを見て、ほんの少しだけ微笑んだ。
昨夜見せた笑顔よりも、ずっと静かで、強い笑み。
「……じゃあ」
その一言に、ルカの胸が嫌な音を立てる。
「……私、行きません」
はっきりとした声だった。
迷いのない、まっすぐな言葉。
「雫……!」
思わず、声が荒くなる。
ルカは雫の腕を掴みそうになって、寸前で止めた。
「駄目だ。お前は……人間だ。普通に生きられるんだよ!!!
俺なんかといちゃ―――」
「……人だから、です」
雫は、静かに言った。
「……人間だから……
ルカが一人で痛い思いをするの、見ていられない」



