隣の部屋には、男が横たわっていた。 顔色が悪く、呼吸が浅い。 母と父はその様子を見て、ひそひそと声を落とす。 「昨日の客より酷いわね....。」 「早くしろ。時間がない」 雫は男のそばに座り、そっと手を伸ばす。 触れた瞬間、熱が走った。 鋭い痛みが、腕から胸へ、背中へと一気に流れ込んでくる。 声を上げそうになり、雫は唇を噛んだ。 男の呼吸が、整っていく。 「……よし」 父が満足そうに呟く。 「これでまた金になる」 雫の視界が、少し揺れた。