終わりから始まる恋を、君と

―――だが。

その時、不意に空気が変わった。

ルカが、ほんの一瞬――

本当に一瞬、顔を歪めたのだ。

見間違いかと思うほど、微かな変化。

それでも、雫は見逃さなかった。

「……?」

雫は、自然とルカの方を見る。

彼は何事もなかったように立っている。

けれどよく見れば、右肩をかばうように、わずかに重心をずらして

いた。

視線が、そこへ吸い寄せられる。

黒いスーツ。

その肩口が、不自然に変色している。

目を細めて見ると、はっきり分かった。