歓声に包まれる広場の中で、ルカは雫を見ていた。
金網の向こう。
呆然としたまま、現実を理解できていない顔をしている。
そんな雫を見た瞬間、胸の奥が、ずきりと痛んだ。
(……やめろよ、そんな顔)
喉の奥まで「助けて」が込み上げてくる。
死にたくない。
生きたい。
気を抜けば、今にもそう言ってしまいそうだった。
ルカは奥歯を噛みしめる。
声が漏れないように。
情けない本音が形にならないように。
「忌まわしい血族」
そう呼ばれたことに、今さら反論する気もない。
自分でもそう思ってきた。
汚い。
穢れている。
そういう存在だと。
それなのに――



