「じゃあ……どうするの」
小さな声。
ルカは腕を組み、森の奥を見たまま答えない。
雫は掠れた声で呟く。
「どこに行けばいいの........」
沈黙。
風が葉を揺らす音だけが続く。
ルカがようやく口を開いた。
「……わかんねぇ」
その一言に、雫は息を止めた。
ルカは続ける。
「俺は今まで“逃げる側”じゃなかった」
淡々とした声。
「だから、逃げる先なんて考えたこともねぇ」
雫はゆっくりと視線を落とす。
これが現実だった。
勢いでここまで来た。
助けて、逃げた。
でも――その先は、何もない。
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