「……もう、いい」
かすれた声。
ルカは腕に力を入れ、立ち上がろうとする。
だが、その動きはすぐに崩れかけた。
雫は反射的にその肩を支える。
「……いいって、言ってるだろ」
「よくない」
即答だった。
雫は迷いなくルカを見据える。
そして、震える息を一度だけ吐いて――
両手をルカの傷にかざした。
淡い光が、ふわりと灯る。
「っ……やめろ……!」
ルカの声が跳ねる。
「それは……使うなって……!」
雫の手首を、弱い力で掴もうとする。
でも、その力すら途中で途切れる。
雫は目を逸らさなかった。
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