「…………」
雫は、言葉を失った。
膝から、すっと力が抜ける。
「……っ……」
へたりとその場に座り込み、床に手をついた。
もう枯れかけていたはずの涙が、また溢れ出してくる。
ぽた、ぽた、と。
血痕のそばに、透明な雫が落ちた。
体が、止まらず震える。
カタカタと、小刻みに。
呼吸が浅い。
吸っても、吸っても、空気が足りない。
(……どれくらい……寝てたんだろ……)
ぼんやりと、そんなことを考える。
ふと、顔を上げると。
窓の外には、眩しい陽光が差し込んでいた。
朝だ。
昨日の出来事は、夜。
ということは――
もう、少なくとも半日は経っている。



