コマ送りみたいに、ひとつ、またひとつ。
二人で見た、あの夜空。
湖に映った月。
手を引かれて歩いた森の道。
――ボロボロになって倒れ込んできたルカ。
――この部屋に逃げ込んだ瞬間。
――必死に傷を治して、本音をぶつけ合って。
そして――
雫を隠すようにして、背を向けて歩いていった、あの後ろ姿。
「……ルカ……」
思い出せば思い出すほど、血の気が引いていくのが分かった。
手が震え、呼吸が浅くなる。
涙がぽろっと零れた。
次の瞬間、喉の奥がひくりと痙攣する。
「……うっ……」
胃の底から、込み上げてくる嫌な感覚。
「おぇっ……! う……ぇ……っ……」
雫は部屋の隅にうずくまり、そのまま吐いた。



