外から、再び激しい衝撃が加えられる。 ドンッ!! ドンッ!! 怒声。 殺意。 迷いのない足音。 ――ああ。 これでいい。 これで、いいんだ。 雫が生きられるなら。 普通の朝を迎えられるなら。 また誰かに、優しく笑えるなら。 俺はここで、終わっていい。 ノブに手をかける直前、ほんの一瞬だけ、胸が痛んだ。 ……生きたかったな。 もう少しだけ。 あの子の隣で。 でも、それは―― 吸血鬼には、許されない夢だ。 「……行ってくるな。」 眠る雫には、届かない言葉を残して。 俺は、扉を開けた。