雫は。 雫だけは、絶対に巻き込んじゃいけない。 守るんだ。 それだけが俺の存在価値だから。 俺の先祖――吸血鬼の祖は、はるか昔、人間に対して大虐殺を 行ったそうだ。 だから嫌われる。 忌まれる。 憎まれる。 迫害される。 それは、当然の報いだと思ってきた。 夜の闇に紛れて生きることも、 居場所を持たず、誰にも覚えられずに消えることも。 全部、当たり前だと。