片思いをする彼の瞳に片思いしてしまった私。そう、この恋は実らない。

「輿入れには誰か連れて行けるのですか?」

 ルドウィックを、という言葉を私は飲み込む。

 馬鹿ね。そんなこと聞いてどうなるというの?
 どんな返事を私は待っているの?

 あの日気づいてしまってから、私、どんどん嫌な女になっていく気がするわ。

「侍女をほんの数名だけね」
「……そうなのですね」

 殿下の言葉にホッとしているのか。
 それとも残念だと思っているのか。

 自分で自分が分からない。

 そんな私の気持ちに気付いたのか、殿下は一度ルドウィックを見た。
 しかしそれも一瞬のこと。

 すぐに私に向き直り、複雑な表情を浮かべる。