好きでも嫌いでもなく、もうどうでもいい~自称聖女に寝取られたあなたになど、何の価値があるとでも?~

「あなたはもう、私の名前すら呼んでは下さらないのね」

 私の言葉は誰の耳に届くこともない。
 
 だけど不思議と自分の感情を口にしたその後、前のような胸の痛みはもうなかった。

 ただテーブルに残されたスコーンが、すっかり冷めきってしまっていた。