好きでも嫌いでもなく、もうどうでもいい~自称聖女に寝取られたあなたになど、何の価値があるとでも?~

 茶色く短い髪に、モスグリーンの瞳。
 久方ぶりの交流だというのに、彼の眉間にはややシワが寄ったまま。

 声に出さなくても、機嫌が悪いことはなんとなく分かる。

 これでも私たちが十歳からの付き合いなので、七年ほど一緒にいるのだから。

「今日急ぎの用があると聞いたんだが?」

 ダレンはそう言いながら、目の前の紅茶を一気に飲み干した。

 前はこんなにも礼儀のなっていない人ではなかったのに。
 本当に変わってしまったわね。

「ええ。結婚式のドレスの打ち合わせですわ。一着目はもちろん白ですが、その後のお披露目会に着るドレスを何にしようかと思って」
「ああ」

 その言葉の後に「そんなことか」とでも付きそうなほど、ダレンは退屈そうな顔をして見せた。