好きでも嫌いでもなく、もうどうでもいい~自称聖女に寝取られたあなたになど、何の価値があるとでも?~

「あんなはしたない」
「……」

 私は彼らをもう一度だけ見る。

 確かに目には余る。
 余り過ぎるほどだ。

 ダレンは一体、何を考えているのかしら。

 今はもう彼の心の中が、私にはまったく分からない。

 私たちは次の春。
 あと半年もすれば結婚だと言うのに。

 貴族間の結婚に愛を求めたことはない。
 だって、みんなそういうものだから。

 でも口数は少ないものの、誠実な彼と結婚すればきっと幸せになれると思っていた。

 思っていたはずなのに……。
 そう思っていたのは私だけだったの?

 ジッと彼らを見つめていると、ダレンと一瞬視線がぶつかった。