好きでも嫌いでもなく、もうどうでもいい~自称聖女に寝取られたあなたになど、何の価値があるとでも?~

 泣きはらした顔には、確かに大きな隈も浮かんでいる。
 今日ここに来たのだって、思いつめてのことだろう。

 だけど私が父に何か言ったところで、変わるとも思えないし。

 ため息をつきたい気持ちを抑え、私は額を押さえる。

「すみません、リーシア様」

 隣にいたルミナがまた頭を下げる。

「一度、王女様に言って、キララ様への面会を申し込みます。その席で、婚約者のことを言ってみましょう」

 今はそれより他にいい方法は思いつかない。
 父も婚約者も当てにならないのならば、キララから婚約者たちに言ってもらうより他はない。

 気は少しも進まないものの、泣いている彼女たちを見捨てることも出来ずに、私は話し合いの場を引き受けたのだった。