この家、全員まともじゃない。

Side:青雲 藍




「ここだよ。おいでっ?」


「う、うん……」


すっかり怯えている琴音。


別に痛い事はしない。


ただ……、イラついただけで。


あー、マジムカつく。


なんだよ、澪のヤツ。


"俺の"なんだけど。


「……俺だけの琴音になれよ。」


本音が、ぽろりと出た。


「えっ……」


ぶわっと顔が赤くなる琴音。


やば……。可愛すぎる。


もう全部、どうでも良くなってきた。


次の瞬間、俺は抱きしめた。


温かい体温の、小柄で可愛い生物。


……幸せで死ぬかも。


……ねぇ分かるか?


俺が、この時をどんなに我慢したか。


「……これ以上、好きにさせんなよ。」


ずっと、俺の隣に居て。


俺になら、何をされてもいいって言えよ。


俺にだけ、甘えろよ。


お前の全部が、欲しいんだよ。


「……なぁ。」


「……へ?」


可憐でフローラルな香りが琴音からする。


琴音のおでこと、俺のおでこをくっつけて、


「キスするから。拒否すんなよ。」


そう言って、深いけど浅い、甘いキスをした。


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