Marry Me?

 * * *

 二回目に会った時、あなたは、仕事帰りのスーツ姿だったよね。あたしの休みに合わせて、わざわざ平日に、こっちに来てくれた。――へーえ。花見町に、住んでるんだ。住みたい街ランキング一位の街だよね。行ってみたいなあ……。

 ワイシャツ姿も萌え萌えしたけど。紺のスーツでびしーっと決めたあなたも最高だった。逃走中かよ。

 携帯もいじらず。あたしの勤務するビルの裏口の前で待つあなたは、夜闇のなかで、輝いて見えた。

 白い肌が、鬱蒼とした桜の森のなか、浮かび上がって見えて……宝石みたいだった。

 あたしに気づくとあなたはすぐに微笑んだ。そして……手を振った。

 正直、その胸に飛び込みたいとさえ思った。あなたに姫抱きされた感触が、あたしを手放さないんだよ。……知ってる? 大樹。