ツンデレ男子は好きだと言えない

俺は走り出した飛鳥の後ろを追いかけた。

「どういうことだよ・・・・・・」

走りながら飛鳥に聞いた。

「さっきの休み時間っ・・・・・・トイレに行ったとき、個室にいるときっ・・・・・・聞いたのっ・・・・・・」

あと少しで泣く。

そんな顔で飛鳥は続けた。

「手洗い場の前でっ・・・・・・さっきの女の子たちがっ・・・・・・『玖渚眞樹、屋上から落としちゃおうよ』って・・・・・・『どうせバレないって』って・・・・・・『男とこじれて自殺したで十分』だって・・・・・・」

飛鳥はとうとう目から涙を流した。

「クズだな」

「ぇ・・・・・・?」

俺がそう呟くと飛鳥は不思議そうに俺を見た。

俺は正面を見ながら答えた。

「人殺そうとして大丈夫って・・・・・・人としてクズだ。終わってる」

飛鳥はなにも声を発さなかったけど小さく頷いた。

「おい、廊下は走るな」

そんな教師の声が聞こえたような聞こえなかったような。

そんなことは気にせずに俺と飛鳥は走った。

ドンッ