ふと会話の隙間に、店内のスピーカーから少し低音の効いたUKロックが流れ込んできた。
彼女がリズムに合わせて軽く肩を揺らすのを見て、俺は思わず目を細め、グラスを置いた。
「……りんりん。さっきから音楽に反応してるな。……こういうの、聴くのか?」
「あ、気づきました? 実は私、こういう低音がきいて疾走感のあるロックが大好きで……。あ、でも先輩の前でこういう話、初めてですよね」
「……意外だな。りんりんはもっと、キラキラしたポップスとかを聴いてるイメージだった」
「えーっ、偏見ですよ! こう見えて、ベースラインが格好いい曲には目がないんです。……あ、今のフレーズとか、最高……」
うっとりと耳を澄ませる彼女を見ていると、アルコールで緩んだ頭のせいか、普段なら絶対に誰にも言わないような過去が、ふと口をついて出ていた。
「…………ベースか。……実は俺、学生の頃、バンドでベースを弾いてたんだ」
「えっ!! 先輩がベース!? ……待ってください、似合いすぎます! 格好よすぎます……!」
身を乗り出す彼女に、俺は「……よせ、昔の話だ」と苦笑しながら、結露したグラスを指でなぞる。
彼女がリズムに合わせて軽く肩を揺らすのを見て、俺は思わず目を細め、グラスを置いた。
「……りんりん。さっきから音楽に反応してるな。……こういうの、聴くのか?」
「あ、気づきました? 実は私、こういう低音がきいて疾走感のあるロックが大好きで……。あ、でも先輩の前でこういう話、初めてですよね」
「……意外だな。りんりんはもっと、キラキラしたポップスとかを聴いてるイメージだった」
「えーっ、偏見ですよ! こう見えて、ベースラインが格好いい曲には目がないんです。……あ、今のフレーズとか、最高……」
うっとりと耳を澄ませる彼女を見ていると、アルコールで緩んだ頭のせいか、普段なら絶対に誰にも言わないような過去が、ふと口をついて出ていた。
「…………ベースか。……実は俺、学生の頃、バンドでベースを弾いてたんだ」
「えっ!! 先輩がベース!? ……待ってください、似合いすぎます! 格好よすぎます……!」
身を乗り出す彼女に、俺は「……よせ、昔の話だ」と苦笑しながら、結露したグラスを指でなぞる。
