「……近い、りんりん」
口ではそう注意しながらも、突き放すだけの気力が今の俺にはもう残っていなかった。
(……どうしてこうなったんだ……?)
……数日間、胃に穴が空くほど悩み抜いたセクハラ問題が、まさかこんな形で強制終了させられるなんて。
本来なら、厳粛な空気の中で深々と頭を下げ、重いペナルティを受け入れているはずだったのだ。
それがどうだ。気がつけば俺の覚悟も謝罪も、すべて彼女のペースに呑み込まれ、跡形もなくなっている。
酒はセーブするつもりだった。だが、絶望的な罪悪感から解放された安堵と、隣で屈託なく笑う彼女の底抜けの明るさに当てられて、気づけばグラスのピッチは確実に早くなっていた。
「あ! すいません、生中もうひとつ! 先輩も次、何飲みます?」
「え、いや……俺はまだ……」
「じゃあ先輩も同じので! すいませーん!」
「おい……」
口ではそう注意しながらも、突き放すだけの気力が今の俺にはもう残っていなかった。
(……どうしてこうなったんだ……?)
……数日間、胃に穴が空くほど悩み抜いたセクハラ問題が、まさかこんな形で強制終了させられるなんて。
本来なら、厳粛な空気の中で深々と頭を下げ、重いペナルティを受け入れているはずだったのだ。
それがどうだ。気がつけば俺の覚悟も謝罪も、すべて彼女のペースに呑み込まれ、跡形もなくなっている。
酒はセーブするつもりだった。だが、絶望的な罪悪感から解放された安堵と、隣で屈託なく笑う彼女の底抜けの明るさに当てられて、気づけばグラスのピッチは確実に早くなっていた。
「あ! すいません、生中もうひとつ! 先輩も次、何飲みます?」
「え、いや……俺はまだ……」
「じゃあ先輩も同じので! すいませーん!」
「おい……」
