イケメン男子はわたしのワンコくん!

わたし、何をやっているんだろう……。


行くあてもなく廊下を歩きながら、ため息をついた。

半日ほど学校で過ごしてみて、浅間さんがとても良い人だということは分かった。

でも、だからこそ……仲良くなるのが、怖い。
みんなの輪の中に入っていく勇気がない。


とりあえず、お昼ごはんどうしよう。
今更教室に戻るわけにもいかないし……。

あ、屋上とかって開いてないのかな?


引っ越す前の学校では、屋上は立ち入り禁止だった。

たぶん普通はどこもそうなんだろうけど、小さい学校だし『もしかしたら』の期待を胸に階段を上がる。だけど、


「やっぱり無理かぁ……」


屋上へと続くであろうドアは、当然のように鍵がかかっていた。

ガックリと肩を落とし、登ってきたばかりの階段を降りようとして、ハッとひらめく。


ここでお弁当食べちゃえばいいんじゃない?


辺りはしんと静まっていて、ここなら誰かが来る心配はなさそう。
 
うん、そうしよう。
さっさと食べちゃおう。

そう決めたわたしは、そのまま隠れるように踊り場に座り込んで、膝の上でお弁当を開いた。