イケメン男子はわたしのワンコくん!

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「東京から引っ越してきました、小林結芽です。どうぞよろしくお願いします」


先生によって紹介されたあと、わたしは自己紹介をしてペコっと頭を下げた。


今日から通う桜海中学校。

校舎は思っていたよりも古くて小さくて、そこがアンティークみたいで逆にかわいい。

開け放った窓からは新緑が広がっていて、自然に囲まれた学校って感じ。
三月頃には満開の桜がとても綺麗なんだと、おばあちゃんが教えてくれた。

東京の学校よりずっと空気が良いのを感じる……けれど、今はとにかく緊張して、それどころじゃない。


「じゃあ小林さんは一番後ろの、浅間さんの隣の席ね」


 先生がそう言うと、浅間さんという人が「こっちだよ」とばかりに、手を振ってくれた。


「はじめまして。あたし、浅間咲っていうの。よろしくね」

「よ、よろしくお願いします……」


ショートカットの似合う、ひまわりみたいな明るい笑顔の女の子。


「東京から来たら、田舎すぎてびっくりでしょ?」
 
「え、そんなこと……」
 
「わからないことがあったら何でも聞いてね」


ニコッと微笑んでくれて、ホッとする。

良かった、隣の席の浅間さんは悪い人じゃなさそう。

朝からずっと緊張しっぱなしだったけど、ほんの少し気持ちが解れた……のは、つかの間だった。