「ごめんね、小林さんがかわいすぎてつい……。百瀬くんが好きになるのも納得だわ」
「だ、だからハルとは別にそういう関係じゃ……!」
「でも百瀬くんは小林さんのことを好きって言ってたよ?」
「それはっ……」
わたしがハルの飼い主だから、なんて言えるはずもなく。
口ごもるわたしに、浅間さんはふふっと笑った。そして、
「かわいいと言えば、小林さんの名前すごくかわいいと思ってたんだ。結芽って、名前で呼んでもいい?」
「え、うん」
「ありがとう!あたしのことも咲って、名前で呼んで!」
流れるように言われた言葉に、ほんの少し動揺する。
でも……。
「さ、咲ちゃん……」
「うんっ!結芽、よろしくね!」
恐る恐る名前を呼ぶと、咲ちゃんは笑って、手を差し出してくれた。
その笑顔は名前の通り、花が咲いたみたいで。
わたしもつられるように笑って、浅間さんの手を取った。



