まさか浅間さんがハルのことで声をかけてくるなんて思わなかった。
なんとなく、だけど浅間さんは他のクラスメートとは違う気がしていて。
そんなわたしの気持ちを察したのか、浅間さんは少し困ったように笑いながら口を開いた。
「もしね、小林さんが百瀬くんと付き合ってたら、相談に乗ってもらおうと思ったの」
「相談?」
「んーとね、あのね、実は好きっていうか、気になる人がいて……」
頬をほんのり赤らめて、気まずそうに、恥ずかしそうに告げた浅間さん。
その様子をかわいいと思うと同時だった。
わたしの中にフラッシュバックして浮かんだのは、あの子の姿。
「ごっ、ごめんっ!わたし、そういうの分からないからっ!」
わたしは反射的に立ち上がって、そのまま浅間さんから逃げるように教室を出てしまった──。



