イケメン男子はわたしのワンコくん!



***


最初から薄々気付いてはいた。

だけど、そもそも人間になるなんてあり得なくて、そんなこと意識する間もなかった。


それが昨日の夜、わたしの横にハルが寝転んで、間近な顔に確信した。

ハルは──。



「百瀬くんってどこに住んでたの?」

「部活とかってもう決めてる?」

「学校案内してあげるよ!」


群がる女子の中心には……ハルの姿。

一昨日わたしが転校してきた時も同じように囲まれたけど、それとは明らかに雰囲気が違う。

目には見えないけれど、明らかに飛び交うハートマーク。


人間になったハルの容姿は、かなりカッコイイ……みたい。

それに──。


「えー、待って待って。みんな同時に喋ったら、何から答えたらいいのか分かんないよ。一人ずつお願いします、ね?」


両手を合わせて、あざとらしく微笑む。

その瞬間、女子からは「きゃーっ!」と黄色い悲鳴が飛び交う。


可愛らしく、かなり整った容姿。
おまけに、あの人懐っこさ。

モテないわけがない。