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最初から薄々気付いてはいた。
だけど、そもそも人間になるなんてあり得なくて、そんなこと意識する間もなかった。
それが昨日の夜、わたしの横にハルが寝転んで、間近な顔に確信した。
ハルは──。
「百瀬くんってどこに住んでたの?」
「部活とかってもう決めてる?」
「学校案内してあげるよ!」
群がる女子の中心には……ハルの姿。
一昨日わたしが転校してきた時も同じように囲まれたけど、それとは明らかに雰囲気が違う。
目には見えないけれど、明らかに飛び交うハートマーク。
人間になったハルの容姿は、かなりカッコイイ……みたい。
それに──。
「えー、待って待って。みんな同時に喋ったら、何から答えたらいいのか分かんないよ。一人ずつお願いします、ね?」
両手を合わせて、あざとらしく微笑む。
その瞬間、女子からは「きゃーっ!」と黄色い悲鳴が飛び交う。
可愛らしく、かなり整った容姿。
おまけに、あの人懐っこさ。
モテないわけがない。



