「えっ、なっ、何っ!?」
「何……って、寝るんでしょ?」
バッと一瞬で起き上がったわたしに対し、これまた不思議そうに顔を傾げるハル。
「寝るけどっ……ハルはおばあちゃんが用意してくれた部屋で寝てよ!」
「なんで?今までずっと一緒に寝てたじゃん」
「寝てたけどっ!それはハルが犬だったから!」
「ほら、早く出て行って」と、わたしはハルの背中をぎゅうぎゅう押して、部屋から追い出した。
「えー、結芽ちゃーん、寂しいよー」
後ろ手に締めたドアの外から、ハルの嘆く声が聞こえる。
その声は「クゥーン」と鳴く、犬だったハルを思い出させるけど……。
少なくとも今、ハルは犬じゃない。
「……男の子と一緒になんか寝られないよ」
わたしは顔を真っ赤にして呟いた。



