イケメン男子はわたしのワンコくん!

殺風景でまだ慣れない部屋。
段ボールの中からひとつずつ荷物を出して、真新しい制服を壁にかけた。

赤いリボンのセーラー服。
明日からこれを着るんだと思うと胸の奥がギュッと狭くなって、ふぅと息を吐いた。すると、


「結芽ちゃん、おやつにしないかい?」


一階から優しいおばあちゃんの声が聞こえてきて、ベッドの上ですやすやと眠っていたハルの頭を撫でてから、「はーい」と返事をした。



「片づけはどう?進んだ?」


美味しそうなパウンドケーキと一緒に、オレンジジュースを置いてくれたおばあちゃん。


「もうほとんど終わったよ」


海辺の小さな町の、赤いレンガの屋根がかわいい一軒家。

母方のおばあちゃん家であるここが、今日からわたしの住むところ。