「あ、小林さんもよかったら一緒に……」
「ごめんなさいっ、今日急いで帰るからっ」
放課後、帰りのホームルームが終わってすぐ。
他のクラスメートの女子達と、何か誘おうとしてくれた浅間さんの言葉を断って、わたしは急いで教室を出た。
とりあえず学校へは来たものの、朝からずっと気になって、授業の内容はこれっぽっちも頭に入っていない。
早く、早く帰らなきゃ……!
「っ、ただいまっ!」
真っ直ぐ家まで走って、息を切らして汗ばんだわたしは勢いよく玄関の扉を開けた。
「おばあちゃん!ハルはっ……」
「おかえりっ、結芽ちゃん!」
「わっ!?」
わたしが言い切るよりも先に、バッと駆け寄ってきて抱きついてきた男の子。
びっくりして思わず声を上げるけど、そうだ……これはハル。ハルが人間になっちゃったんだ。
だから、こんなに急いで帰ってきたんだけど……。



