「で、なんで転校生がこんなとこでぼっち飯してんの?咲が声かけてなかった?」
「あっ、えっと、それは……」
痛いところを突かれて口ごもる。
「なに、あんた友達とか作りたくない系?」
「つ、作りたくないわけじゃないけど……」
こんなに直球で聞いてくる人は初めて。
「まあいいや。あんた面倒くさそうだから、俺別んとこ行くわ」
ため息混じりに吐き捨てて、橋本くんは階段を降りていった。
な、なにそれ……。
「面倒くさそうとか、そんな言い方しなくても……」
橋本くんに対し、少しムッとする。
だけどそれは間違ってはいなく、胸の奥がズキンと痛んだ。
他人に言われなくても、わたしが一番自分自身のことを面倒くさいと思ってる。
でも……怖いんだもん。
『結芽のこと信じてたのに!嘘つき!大っ嫌い!』
大好きな人に言われた言葉。
その声も表情も鮮明に覚えていて、思い出す度に泣きそうになる。
友達になったって、いざという時にわたしのことなんか信じてくれない。
あんな思いをするくらいなら、もう友達なんていらないよ──。



