好きだから。

「なぁ、お前の姉ぇさんって名前、なんて言うんだ?」


「寧子(ねいこ)ですよ。桜庭 寧子」


珠雨くんは、少し間を置いたあと、決心したみたいに言った。


「今度、寧子さんに挨拶に行ってもいいか?」


「もちろんいいですよ! でも、どうしてですか?」


「将来、俺の義理の姉になるから。少しでも印象を、
良くしておきたいんだ」


私の顔が、ぼぼぼっと赤くなる。


「寧音って、ほんと可愛い。見ていて飽きない」


珠雨くんはクスクスと、私の反応を見て、笑っていた。