好きだから。

そう言い残して、男の人は去って行く。


完全に姿が見えなくなるまで、珠雨くんは私を放して
くれなかった。


「寧音、大丈夫か?」


「はい……っ! 珠雨くんが助けてくれたので、
平気です!!」


「てか、寧音、メガネは?」


目を丸くして聞いて来る珠雨くんに私は答えた。


「あ、姉がコーディネートしてくれた時に、服がメガネと合わ
ないから外せって……、」