好きだから。


『キスしていいか?』


私の頭の中で、何回もエコーする珠雨くんの言葉。


「え、ええええええええええっ!!?」


意味を理解した時には、私は人生で一番の大声を出して
しまっていた。


ももも、もしかして、これって罰ゲーム?


珠雨くん、なにかしらの理由で罰ゲームやらされて
いるのかなっ……!?


あからさまに、混乱している私。


けど、珠雨くんはお構いなしに、私との距離を
どんどん詰め寄る。


珠雨くんは嘘でも偽りでもなく、本気の目をしていた。


「ちょ、ちょっと待って珠雨くんっ!?」


とにかく、どんどん顔が近づいてきて━━。


「んっ……」


気付いたときには、唇を塞がれていた。


え、え、え!?


でも、ほんの一瞬の出来事で。


気がついたら唇は自由になっていた。


「じゃ、俺戻るから」


へなへなと地面に崩れる、私をよそに、珠雨くんは背を向けて、
おそらく教室に戻っていってしまう。


「い、一体何だったの……っ!?」


私は、呆然としてしばらくその場から動けなかった。