好きだから。

何言われるんだろうと緊張感が高まる。


1歩、2歩、と珠雨くんとの距離を縮めていく。


間近でよく見ると、珠雨くんって見惚れてしまうくらいに、
キレイな顔してる。


ウワサ話しで聞いたんだけれど。


この間、学校の裏アンケートで、学校全員の女子たちの
ほとんどが、藍咲兄弟を推していたらしい。


クラスの女子が毎日、珠雨くんの話題で盛り上がって
いるのも、頷ける。


そんな人気者の、イケメンの珠雨くんが一体私に
何の用だろう?


珠雨くんは黙って私の顔をじーっと見ているばかり
だし、こっちから話を切り出すべきだよねっ………。


私は、膝丈下の、長い制服のスカートを両手で握りしめた。


そして、意を決して珠雨くんに問う。


「は、話しって、なんですか?」


何をいわれるのか、じっと待っていると━━━━。


「キスしていいか?」


「………」


衝撃的な発言に、私は思わず、ロボットのように
固まってしまった。