私はいつの間にか、泣いていた。 珠雨くんが、珍しくギョッとした表情で私を見る。 「わ、悪い。急に迫られて怖かっただろ。もう二度と こんなことしない」 「違うっ……、」 「え? 今なんていったか?」 私はなんとか絞り出すけれど、声がかすれて上手く 伝わらなかった。 私はもう一度、深呼吸してから口を開く。 「違う、珠雨くんのせいじゃない。私、嬉しくて。“綺麗だ”って 言われたのがっ」 私は上半身を起こして、涙で曇ったメガネをはずす。 「ありがとう、珠雨くんっ……、」