好きだから。

珠雨くんは、考え込むようなポーズをしてから、
口を開く。


「寧音は俺のこと好きじゃないのか?」


甘えるような瞳で見つめてくる珠雨くんに、私の心臓は
ズキュン、と射ぬかれた。


あ、あざと可愛いっ………!


って、私ったら、騙されちゃダメっ!


私は、すうっと息を吸って、きっぱりと言った。


「そうです、好きじゃないです」


「ふーん、どうしてだ?」


「だって、いきなりキスしてきたり、好きだって言われても
理解できないし、」


私は一旦言葉を区切って。


「すごく困るんです。正直、どう対応していいかわかりません」