好きだから。

教室に残された生徒は私のみになる。


私は人の役にたてることなら、何でも好きなのに、
どうしてみんな、出てっちゃうんだろう?


首を傾げながら、私は先生の方を向いた。


「私、やります!!」


真っすぐ、ピンと腕を上に伸ばして、右手を挙げる。


すると、先生は少しためらった素振りを見せてから。


「あー、スマン。桜庭に、また頼るのはお前も迷惑だろう」


私しか生徒が残っていない、ガランとした教室を
見渡した小森先生。


「え? 全然そんなことないです!」


先生は、困ったように後頭部をかいたあと、視線を
私に移した。


「しかしなぁ。これ、ひとりだと終わるの結構時間かかるぞ?」


「大丈夫です! なるべく早めに終わらせられる、
自信あるので!!」